自粛警察ってなんだったの?
editor : comta最近世間でコロナの話題が落ち着いてきてふと思ったことがある。
「自粛警察」とは一体何だったのか。
コロナが一番騒がれていた緊急事態宣言が出ていた時期にいた「自粛警察」と呼ばれる人たちがいたことはみんな知っているだろう。
緊急事態宣言やまんぼうが発令されていたころ、彼らは「この店はコロナ渦にもかかわらず営業している!」とネットでさらしたり、あるいは店に直接張り紙等をして嫌がらせを行ったりと自粛していない人をパトロールしていたひとたちだ。
帰省シーズンでは帰省している人を叩き、都会から帰省してきた人がいれば近所の人はこそこそと噂しばい菌扱い。他県ナンバーの車は晒上げ石で傷つける等々も自粛警察の仕事だ。
ネットでは自粛警察と揶揄されていたが、似たような存在の人は周りにもたくさんいた。
私は職業柄、世間が自粛期間でも出社しないわけにはいかず、緊急事態宣言下でも全くコロナ前と同じ生活をしていた。そのため、平日出社して土日は自粛することに納得がいかず自粛やコロナの脅威への意識も薄れ土日も普通に外で遊んでいたタイプだった。
緊急事態宣言がでていたころ、みんな本当に家から出ずに自宅待機やテレワークをしていたため外で酒を飲むなんて行為をした暁には総バッシング状態かキチガイ扱いだった。そんな中で私がインスタグラムを更新したり、マスクをせず楽しそうなストーリーを載せると「なぜこんな時に遊んでいるのか」「遊びすぎ」「信じられない」といった怒りのDMを貰ったことがある。
こういった自粛警察は今は全く存在しない。
感染者はそのころよりも全然多いのに。
怒りのDMを送ってきた友人もいまでは毎週のようにマスクもせず渋谷を飲み歩いている。
自粛警察っていったいなんだったのだろうか?彼らはなぜあれほどに自粛しない人に対して牙を向けていたのか。
前提として、緊急事態にもかかわらずあくまで自分で行動慎んでねレベルの発令をした国や都道府県も悪いんだけど、自粛警察は「自分はこんなに自粛してるのに楽しみやがって!」みたいな思考を行動原理に、他人を攻撃していたところがものすごく気持ち悪かったなと思う。
自粛警察のパワーの源は、自分だけ我慢している嫉妬心や同調圧力、出る杭を打っていく国民性だ。
自粛警察の同調圧力については多くのメディアやコンサル会社のレポートでも言及されており、その正体は空気を読まない人を叩きたいだけのモンスターだったことが明らかになっている。クソみたいな国民性で泣ける。
そして今では誰も自粛なんてしていない。
あの時自粛警察をしていた愚かな奴らはいまどうしているのだろうか?何食わぬ顔で外出して楽しんで生活しているのだろうか?
国がどうだから、他人がどうだから、みたいな価値判断の基準が自分の外にある人間というのは、コロナ関係なく今後もひどいふるまいを繰り返していくに違いない。
こいつらこそ日本列島に蔓延る最も危険なウイルスだ。